北九州の地で進む、次のモノレール技術開発
2018-09-10北九州モノレールの開業を皮切りに、大阪、多摩、沖縄、重慶、パームジュメイラ、大邸とその規模を拡大してきた日立製作所の日本跨座型モノレール。中規模公共交通として技術的には既に確立された感さえあるこのモノレールシステムだが、その開発は未だ終わっていなかった。
北九州モノレールで実施される技術試験
2017年某日深夜0時、北九州モノレール企救丘車両基地の検車庫には明かりが灯っていた。モノレールメーカーのとある技術試験の場に北九州モノレール小倉線が選ばれたためだ。
営業時間終了後、試験運転を行う北九州モノレール1101F Photo/田村拓丸
試験車両の任を担うのは、さらに一昨年、同社営業車両の運用から外れた1101F編成。通称01編成と称されるこの車両は、日本跨座式モノレールの第一路線となった北九州モノレールの中でも、更に先行試作車として搬入された記念すべき第一番目の営業車両。外観は北九州モノレールのオリジナルラインを採用しているものの、ラインカラーはオレンジ色となっている。※オレンジ色は、北九州モノレール社のレインボープランに起因する(詳細は別の機会に記載予定)。
小倉駅で折り返すモノレール試験車両 Photo/田村拓丸
日本国内初の日本跨座式モノレールの中にあって初の営業車両が、次のモノレール技術開発を担っているという事実は非常に感慨深い。
試験運転の今後のスケジュール
北九州モノレール01編成を用いた技術試験は、2018年に入り回数を増している。これは初期調整を終え本格的なデータ取得に試験フェーズが移ったことを意味する。それまで月数回であった試験運転も日曜日深夜などを代表して頻繁に実施されるようになった。もしモノレールの営業時間外にオレンジ色の営業車両が走っているのを見かけたら、それは歴史的なメーカーのモノレールの開発試験を見た事に他ならない。
試験内容については、情報が公に周知された段階を見計らって、次記事として掲載する。
/mjws編集_北九州