大阪モノレール瓜生堂延伸 瓜生堂車両基地 21年3月現在

大阪モノレール瓜生堂延伸 瓜生堂車両基地 21年3月現在

2021-03-22 0 投稿者: mjws編集

こんにちは!MJWS編集室です。

2029年の開業を目指し、ついに大坂モノレール瓜生堂延伸整備が開始されました。今回はこのうち、大阪モノレールの延伸に伴い新たに誕生する、瓜生堂車両基地について、21年3月現在の様子をお伝えします。

瓜生堂車両基地の現在の様子

2020年4月1日、大阪モノレールでは瓜生堂まで延伸が正式に決定されました。延伸に伴い営業車両が増備されるわけですが、この増備車両の収容、検査、保線車庫の収容等を担当する新たな車両基地が整備される予定になっています。

瓜生堂駅設置予定位置。2階層部分には近鉄奈良線の新駅”瓜生堂駅”も登場する。開業は2029年の予定。

名称は ”仮称瓜生堂車両基地”。今回、この瓜生堂車両基地用地の現在の様子を紹介します。もっとも今現在は造成工事が進められている段階ですので、画像上に車両基地らしい風景は登場しません。今後定期的な撮影を継続し、変化の様子を紹介していく予定です。

繰り返しになりますが、大阪モノレール瓜生堂延伸計画の経緯を簡単に紹介します。同延伸計画は、2020年4月1日付けで門真市駅~瓜生堂駅間の工事が認可され、設計を含め2019年に着工されました。延伸区間は、既存終点となる門真市駅から南へ約9km。途中駅となる門真南、鴻池新田、荒本の3駅および新たな終点となる瓜生堂駅の計4駅が新設されます。

大坂モノレール瓜生堂延伸ルート

今回紹介する瓜生堂車両基地は工事上の名称で、当初計画説明時は南伸車庫という名称で登場しました。なお、この前段となる基本設計業務については、2018年11月02日に入札告示された“大阪モノレール (仮称)瓜生堂駅関連施設基本設計委託”によってスタートしています。

それではまずはじめに基地の配置図を以下に示しつつ、各施設の概要紹介と合わせて現在の様子を画像で紹介します。

瓜生堂車両基地の線形配置図 図中右手の縦に飛び出している線は近鉄奈良線

概要図は車庫敷地が縦長い事、画像の容量を考慮し北側(門真市駅側)および南側(瓜生堂駅側)に分け紹介させていただきます。当車両基地は両開き扇型の線形配置となっており、北側半分に細部検査場、列車検査場を配置、南側に支線(引き込み線・車庫線・入庫線)の他、工作車検修庫、留置線、事務所棟、変電所が置かれます。モノレールの場合、およそ2~4階層部に本線軌道が配置されている事が多く、瓜生堂車両基地では両開き形状の中心点に向かい支線(引き込み線・車庫線・入庫線)を引き下げていくという縦層配置をとっています。

1.瓜生堂車両基地北側(門真市駅側)

1-1.細部検査場(1線)

瓜生堂車両基地最北側には細部検査場が設けられます。一般に言う需要部検査・全般検査場です。

1-2.列車検査場(2線)

細部検査場の南側には列車検査場が設けられます。一般に言う月検査場です。

細部検査場および列車検査場位置を車両基地北側から見る。

1-3.工作車検修庫(2線・トラバーサ)

瓜生堂車両基地の中間地点には保線等に用いられる工作車車庫・検修庫が配置されます。入札告示情報をベースとすると、万博車両基地同様、トラバーサの設置が予定されています。

写真の中央より左手付近に工作車検修庫が配置される。

2.瓜生堂車両基地南側(瓜生堂駅側)

2-1.留置線(3線)

支線(引き込み線・車庫線・入庫線)が瓜生堂駅より分岐した後、瓜生堂車両基地敷地へと下っていきますが、この西側に留置線が設けられます。留置線は全部で3線、4両6編制が留置できるよう設計されています。留置線とは読んで字の如くですが、営業終了後の営業車両を駐車(滞泊)しておくために設けられるスペースとなります。

画像中には未だ関連施設が配置されていないためわかりにくいが、左手の緑地帯部分(造成済で土色となっている部分)に事務所棟・変電所・留置線が配置される。

2-2.事務所棟・変電所

支線(引き込み線・車庫線・入庫線)に入る分岐の左手GLには南側より順に、変電所、事務所棟が建設されます。

3.瓜生堂駅

瓜生堂車両基地の敷地外ではありますが、図中の最南端部に瓜生堂駅が位置する事となります。瓜生堂駅は1面2線の島式駅で駅手前に上下線を入れ替える方渡り線分岐器が2機配置されます。このほか、瓜生堂車両基地への支線(入庫線)へ分岐するための分岐装置が1機設けられる予定です。瓜生堂駅はGLより数えて3階部分にホーム階が配置されますが、この2階部分には近鉄奈良線の瓜生堂駅が新たに建設される事となります。あくまでも図面上ですが、瓜生堂駅の南側(久宝寺口側)には折り返し線分岐器は設けず、大阪空港駅の線配置に近い形状となりそうです(大阪モノレールでは少数採用)。

2029年に開業を予定する大坂モノレール瓜生堂延伸整備事業。今後の展開が楽しみです。当サイトでは引き続き、瓜生堂車両基地の定点測定記事を掲載していく予定です。

瓜生堂駅のイメージパース (c)大阪府