多摩モノレール町田延伸ルートの現状
2021-06-19こんにちは!MJWS編集室です。今回は多摩モノレール町田延伸ルートの現状についての紹介です。紹介動画を並行してUPしておりますので下を参照ください。
当編集室でも幾度となく取材に訪れた多摩モノレール町田延伸ルートですが、今回は最近の工事の進捗状況やトピックを紹介いたします。
町田駅
多摩モノレール町田延伸ルートの紹介は新たな終点となる町田駅側から。画像の位置(範囲内)に多摩モノレール町田駅が配置されると推定されます。この区間においては、選択肢が他にありませんので、延伸が実現した場合、少なくともこの周辺に駅ができます。
町田駅を出た多摩モノレール町田延伸ルートは、現在の原町田大通り、都市計画道路名称 町田3・4・11号を北東に進み、一路 芹ヶ谷公園を目指します。この原町田大通り、都市計画自体は芹ケ谷公園まで続いているものの、現在は原町田5丁目交差点でストップしています。多摩モノレール町田延伸計画では、これらモノレール帰属道路の整備遅れが延伸決定の足かせとなっているのですが、この原町田5丁目交差点より芹が谷公園までの区間についても、工事の着工が実施される手前まできました。
町田3・4・11号整備説明会
2021年の5月には、該当地域の方々向けの 整備説明会が町田市より実施されました。当室でも この説明会に参加し、内容の確認を行いました。
道路は片側1車線で計画され、計画段階ではあるものの、既存道路の町田駅側は公園内の歩道に、公園側は地域住民用の道路として計画されている旨 説明が実施されています。
事業範囲は、町田街道原町田五丁目交差点から芹ヶ谷公園を横断し町田市道南542号線までの約520mの区間で、町田街道原町田五丁目交差点よりおよそ半分が原町田大通りに続く配置道路、後半部分が橋梁区間として整備される計画です。芹が谷公園側で将来期に 現状未整備区間である 3・3・36号線に接続される事が想定されていますが、3・3・36号線については今段階検討が進められている状況にあるとの事でした。また、この芹ケ谷公園にも 多摩モノレール町田延伸時が実行された際には、芹ケ谷公園駅が設置されるものと推定されます。
町田市民病院
ルートはこの後、 町田市民病院付近に至ります。多摩モノレールの町田延伸時には、この町田市民病院近傍に駅が設置されるものと推定されます。
この町田市民病院近くでは、町田3・3・36号線の建設が真っ最中。市民病院およびこの先の木曽団地南交差点までのおよそ900mの区間が対象で、完工 つまり開通は2023年が見込まれています。病院側では 旭町陸橋の 橋台設置工事が進められていて、今現在道路部分に該当する橋が架けられた状態まで進んでいます。
木曽山崎団地
この後に位置する木曽団地南交差点から桜美林大学までの区間は既にモノレール導入区間となりうる都市計画道路が完成している区間です。なお、画像付近周辺は、木曽団地や山崎団地などの大規模な団地が立ち並んでいる区間となっています。モノレール延伸時はこの付近に木曽山崎団地駅が配置される事が推定されます。
なおこの一部区間については、団地のグラウンドレベルが上部、道路のグラウンドレベルが一段下となる下部に配置されていて、複合的な構造の道路となっているのが特徴で、駅が設置される場合も、独特な形状を有した駅舎となる事が考えられます。既にお気づきかと思いますが、道路の中央分離帯が広く取られているのも、将来を見越しているという事が言えるでしょう。
ここから先、町田3・3・36号線は忠生地域を走っていきます。忠生地域については、忠生土地区画整理事業によって1970代に既に整備されていた区間。町田3・3・36号線としては比較的古い道路と位置付けられます。忠生4丁目交差点付近で、ルートは北西方向へ向きを変え、桜美林大学付近に至ります。
なお、桜美林大学付近にも駅が設置されるものと推定されます。ここまでモノレールが帰属してきた町田3・3・36号線は、ここから町田3・4・20号線に帰属道路を変え、桜台通りに入ります。ルートは左手に小山田桜台団地を見ながら町田3・4・20号線を進んでいきます。今現在、町田3・4・20号線は行き止まりとなっていて、ここから先 多摩センター側のモノレール帰属道路となる156号線まで道路がありません。
小山田緑地公園
下の画像はこの後ルートが通過すると推察される小山田緑地公園。モノレール延伸時には駅が設置される事でしょう。ただ、現段階では道路自体の都市計画決定が成されていない状況ですので、今後 計画の決定が必要になってきます。モノレール延伸計画のリーフレット等では、今現在道路計画がない区間として表記されているのが この区間という事になります。
多摩市側の様子(道路完成済)
今現在存在していない、町田3・4・20号線の小山田緑地側ですが、この後都道156線に接続し、以降多摩センター駅方向を目指していく事となります。都道156線は、多摩市側の境界線より以降はしっかりとした4車線道路、多摩南野交差点以降は6車線道路として整備が完了しておりとても立派な道路となっています。
現地には良く撮影に訪れていますが、本当に立派な道路です。下の画像は都道156線から分岐するメタセコイア通り。同通りでは当初、モノレール八王子ルートが分岐していく構想でした。
さて、多摩モノレール町田延伸ルートはいよいよ、多摩センター駅近くまでやってきました。この辺りは道路の幅も中央分離帯もゆうゆうと確保されていますので、延伸が着工してしまえば比較的スムーズに工事が進んでいきそうです。なお、多摩センター駅の直近には高さの高い歩道が位置しており、モノレール延伸時に邪魔になるのでは? という意見を聞きますが、モノレールの軌道は、多摩センター駅を出た直後で上り坂に転じ、この歩道を上方で超えていく予定です。
さて、そうこうしているうちに多摩センター駅に到着してしまいました。多摩モノレール町田延伸ルートは画像に見えている軌道末端部に接続し、以後 これまで辿ってきたルートで町田駅を目指す事となります。
なお、多摩センター駅では、京王線 および小田急線の多摩センター駅と接続され、町田市民にとっても大変利便性が向上します。
現状況の全体感
今現在、延伸に向けた課題としては、町田側の都市計画道路 町田3・4・20号線の未確定区間の決定、町田3・3・36号線の未着工区間の整備という状況まできています。
ここまで、多摩モノレール町田延伸ルートを見てきましたがいかがでしたでしょうか。 むろん、等延伸計画については現段階で正式なルートは示されていませんのであくまで想定ルートとなります。多摩モノレール町田延伸ルートはこのルートを採用した場合、全長13km程度の規模となる事が推察されます。
多摩モノレール延伸計画該当路線は「事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において具体的な調整を進めるべき。」と位置付けられ、いよいよ整備着工に向けた前段階まできている状況となりました。町田市においてもモノレール整備に関する推進室が設置され、地域商工会議所でも延伸に向けた機運醸成活動が行われるなど、官民による延伸推進活動が活発化しています。これに対する東京都の対応を含め、今後の展開が非常に楽しみな状況となっています。
文章/MJWS編集室