向ヶ丘遊園モノレールの廃線跡を歩く 廃線跡は〇〇になっていた!
2021-08-01かつて小田急線・向ヶ丘遊園駅から向ヶ丘遊園正門駅まで走っていたモノレール、「向ヶ丘遊園モノレール線」。
1966年の開業以来、遊園地利用者のみならず沿線住民からも愛されてきましたが、2001年2月に廃線となりました。
ロッキード式の跨座式モノレールという珍しい構造や都心からのアクセスの良さなどから、鉄道ファンの間でも語り継がれる路線のひとつです。
今回は、廃線当時小学生で一度も乗らぬまま廃線されてしまったと後悔している筆者が、往時の姿に思いをはせながら向ヶ丘遊園モノレール線の廃線跡を歩いてみました。
ぜひ、最後までお読みください。
向ヶ丘遊園駅からスタート 向ヶ丘遊園跡地は藤子・F・不二雄ミュージアムになっていた
まずは、小田急線の向ヶ丘遊園駅で下車。
この時点では、向ヶ丘遊園モノレール線がどのように走っているかもほとんど把握できていなかった筆者。
南口へ移動します。
数少ない知っていた情報は、かつて向ヶ丘遊園だった場所は現在「藤子・F・不二雄ミュージアム」になっているということ。
夏の厳しい日差しが照り付ける中ですが、藤子・F・不二雄ミュージアムまでゆっくり歩いてみることに。
南口からの景色をざっと見渡してみると、一つ不自然なものを見つけました。
道路の真ん中に駐輪場があります。
一見何の変哲もないように見えますが、たいてい駅の駐輪場は線路沿いや、駅舎に沿っているところが多いはず。
実はここ、向ヶ丘遊園モノレール線の向ヶ丘遊園駅の跡地なのです。
言われてみれば、モノレールが走る程度の幅。
向ヶ丘遊園モノレール線は、ここから始まっていたのですね。
廃線跡が遊歩道になっていた!正門駅へ向けて進む
そのまま道なりに進むと、登戸駅線という道路にぶつかります。
営業時は、モノレールはこの道路沿いに走っていた様子。
途中にダイエーがありましたが、どうも2020年9月末で閉店してしまったようで、白い囲いで覆われていました。
今後古くなった建物をいったん取り壊し、建て替え・再出店を目指しているとのこと。
そのダイエー跡地のすぐ横に、遊歩道の入り口があります。
名前は五ヶ村堀緑地。
かつてモノレールは川に沿って走っていましたが、この五ヶ村堀緑地はモノレールの廃線後に整備された遊歩道です。
この道に沿って、歩いていくと…
まず目に飛び込んできたのは、オバケのQ太郎。
藤子・F・不二雄ミュージアムへ続く道であるため、ところどころにキャラクターの像などがあります。
子どもが歩き疲れないように気配りされている感じがして、良いですね。
さて、話を本題に戻します。
モノレールの廃線跡だとわかるように、橋脚のあった場所には番号が入ったプレートが設置されています。
設備は撤去されているのに、これほどわかりやすい廃線跡も珍しいのではないでしょうか。
もし道に迷いそうになっても、これをたどれば廃線跡を歩けるという優れものです。
遊歩道はきれいに整備されていて、四季折々の花が楽しめます。
筆者が訪れたのは7月下旬、夏に咲くバラが美しい日でした。
遊歩道にはモノレールの橋脚を模したオブジェのようなものもあり、モノレールが沿線住民にどれだけ親しまれていたかがうかがえます。
おそらく、この時点で前半終了くらい。
暑さが容赦なく体力を奪っていくので、自動販売機で飲み物を購入。
休憩しながら進みます。
交差点をまたぎ、正門駅へ
遊歩道を道なりに歩いていくと、本村橋交差点にぶつかります。
モノレールは、この交差点をまたいでさらに川沿いを進んでいたようです。
交差点の横にあるバイク店の前にも、橋脚跡のプレートがありました。
草陰に隠れたプレート。終着の向ヶ丘遊園正門駅跡地まで、あと少しです。
道路が不自然に曲がり、歩道部分が大きく膨らんでいる場所を発見。
ここが、向ヶ丘遊園正門駅の跡地です。
ドラえもんのキャラクターが並ぶこちらの像も、どこか駅名標をほうふつとさせます。
目の前が、藤子・F・不二雄ミュージアムです。
向ヶ丘遊園駅からは約1km。
歩いて見ればあっという間の廃線跡めぐりでした。
まとめ
藤子・F・不二雄ミュージアムまで着きましたが、結局中は見ずに帰ってしまいました。
都心からも近く、非常に歩きやすい廃線跡でした。
歩いてみるとあっという間でしたが、ところどころに痕跡が残っていて、非常に興味深い旅だったなぁと思います。
夏の炎天下での取材でしたが、休憩スポットや自動販売機・コンビニなど水分を補給できる場所もあるため、安心してめぐることができました。
往時を知るファンの方は昔を思い出しながら、私のように知らない方は探検する気分で歩いてみるのも良いのではないでしょうか。
筆者はこの向ヶ丘遊園モノレール線をきっかけに廃線跡歩きにハマりそうなので、今後は廃線跡の記事が増えるかもしれません…
付近住民の迷惑にならないように気をつけながら、廃線跡歩きを楽しんでくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
文章/吉谷友尋
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