多摩モノレール町田延伸シンポジウム開催。設置想定駅のイメージパースも公開。

多摩モノレール町田延伸シンポジウム開催。設置想定駅のイメージパースも公開。

2021-11-02 0 投稿者: mjws編集

2021年10月31日土曜日、町田市町田商工会議所が主催する多摩モノレール町田延伸気運醸成シンポジウムが開催された。

田村拓丸さんによる基調講演(未来駅プロジェクトの紹介と、北九州モノレールと北九州市発展の事例)の様子

シンポジウムは二部構成となっており、前半は町田市多摩モノレール推進室およびモノレール専門家による基調講演を実施。多摩モノレール推進室からは、多摩モノレール町田方面延伸についての概要ならびに現在置かれる状況の説明が実施されたほか、モノレール専門家の田村拓丸氏からは、北九州モノレールの開業が北九州市の発展にもたらした影響について、町田市と比較した紹介が実施された。

本シンポジウムでは、町田商工会議所が進めてきた未来駅プロジェクトの紹介が主テーマ。未来駅プロジェクトは、多摩モノレール町田延伸ルート(同会想定13km)上に設置が想定される13駅のうち、ランダムに選択した4駅のイメージパースを作成するというもの。町田駅、市民病院駅、木曽山崎駅、小山田緑地駅の4駅(いずれも仮称)について、地域の特性に合わせた機能やデザインを持たせた駅舎が公開された。

今回紹介された未来駅イメージパースの一部(画像は仮称一体型町田駅)

シンポジウム後半は石阪町田市長、小磯都議、モノレール専門家田村拓丸氏、町田市民の代表者の計4名によるパネルディスカッションが実施された。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの最中、小磯都議からは、本年度中の町田延伸計画のルート決定を目指す旨の発言があり、長年進展の見られなかった同町田延伸ルートが一歩前進する可能性を示した。石阪町田市長も、ルートの決定が市民の気運醸成に影響する事を指摘し、ルート決定に至った場合、該当道路等に看板を設置して気運を盛り上げたいと発言した。

本シンポジウムでは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、質問をメールでの受付とする旨をアナウンスしていたが、一部の来場者からは2032年の開業について現実的な話をしてほしいという指摘があがった。同シンポジウムを主催する町田商工会議所 都市整備まちづくり委員会 渋谷委員長は、“私も気持ちは同じ”と、意識が同じである事を示した。

多摩モノレール町田延伸整備計画は2000年1月運輸政策審議会答申において、目標年次である2015年までに「整備着手することが適当である路線(A2)」とされ、さらに2016年4月7日には「意義のあるプロジェクト」と位置付けられるに至っている。ルートは多摩モノレールの南側の既存終点である多摩センターから、小山田桜台団地や町田山崎団地を通りJR町田駅を結ぶ約13kmを想定。うち、導入空間が既に確保されているのは約7kmとなっている。

延伸が構想されるルート(町田市多摩モノレール推進室より概要を紹介)
田村氏がイメージパースの紹介に際し説明に用いた多摩モノレールの延伸構想ルート概略図。

都市計画がない小山田緑地周辺(都市計画道路3・4・20号線)と町田市民病院と芹ヶ谷公園を結ぶ都市計画道路3・3・36号線の整備が今後延伸への課題となるが、都計3・3・36号線については原町田大通りから芹ヶ谷公園間の調整および整備が開始されているほか、町田市民病院付近でも同様に橋梁の設置工事が行われている。

町田市では都に先行する形で、延伸想定ルートの道路用地先行取得も開始しており、同市の延伸への意気込みを感じさせる。