サンパウロ17号線、両端延伸へ設計入札が進行 

サンパウロ17号線、両端延伸へ設計入札が進行 

2026-09-08 0 投稿者: mjws編集

9月17日に手続き継続

ブラジル・サンパウロで運行されているモノレール「17号線(Linha 17-Ouro/ゴールドライン)」について、現在の路線を両端から延伸するための設計業務の入札手続きが進んでいる。

サンパウロ地下鉄(Metrô de São Paulo)が実施しているのは、17号線の将来延伸区間における基本設計の見直しと実施設計を行う事業者の選定で、2026年9月17日に入札手続きが継続される予定となっている。

17号線(Linha 17-Ouro/ゴールドライン

現在の17号線から両方向へ延伸

17号線は現在、CPTM9号線と接続するMorumbi駅から、Congonhas空港を経てWashington Luís駅までの8駅で暫定的な営業運転を行っている。

今回の設計入札では、その両端からさらに路線を延ばす。

Morumbi側では、現在のMorumbi駅から西へ延伸し、

Panamby
Paraisópolis
Américo Maurano

の3駅を整備する区間が対象となる。

反対側ではWashington Luís駅からJabaquara方面へ向かい、新たにVila Paulista駅を設置する区間について設計を進める。

つまり今回の契約では、合計4駅分の延伸区間について、既存の基本設計を現在の都市環境に合わせて修正するとともに、実際の建設工事に必要となる実施設計を作成する。

Morumbi側より見る17号線(Linha 17-Ouro/ゴールドライン

4社が有効な提案を提出

設計業務の入札には、鉄道・インフラ分野のエンジニアリング企業4社が有効な提案を提出した。

2026年7月時点で示された提案額は、ARX Brasilが4,899万レアル、Hidroconsultが6,359万レアル、Egis Engenhariaが7,131万レアル、Intertechne Consultoresが9,136万レアルとなっている。

サンパウロ地下鉄は価格だけでなく技術提案についても審査を行い、設計を担当する事業者を決定する。

8月20日に行われた手続きでは、参加企業に追加資料の提出が求められた。

これについてサンパウロ地下鉄は、入札が中止・延期されたものではなく、技術提案を評価するための通常の手続きであると説明している。

次回の手続きは2026年9月17日に予定され、企業から追加書類を受領した後、技術評価が続けられる。

大きな問題がなければ、入札結果は10月にも公表される見通しだ。

最終的には地下鉄1号線・4号線への接続を目指す

注目したいのは、今回設計される4駅が17号線延伸計画のすべてではないという点だ。

Morumbi側では、今回のAmérico Maurano駅よりさらに先へ延伸し、Estádio Morumbi方面を経由して、地下鉄4号線(Linha 4-Amarela)のSão Paulo-Morumbi駅まで到達する構想がある。

Washington Luís側についても、Vila Paulista駅からさらにJabaquara方面へ路線を伸ばし、最終的に地下鉄1号線(Linha 1-Azul)のJabaquara駅へ接続する計画だ。

サンパウロ地下鉄の公式案内でも、17号線は最終的に18駅を持つ路線として計画されており、Morumbi地区とJabaquara地区を結ぶネットワークが想定されている。

今回の設計業務は、その全線完成に向けた一段階と位置付けることができる。

2028年以降の工事着手を想定

現地で示されているスケジュールでは、今回の設計作業を経たうえで、延伸工事は2028年ごろから具体化し、2032年ごろの完成が想定されている。

現在の想定スケジュール

2028年末~2029年初めごろ着工

工期約3年

2032年完成

ただし、これは現段階での計画であり、設計、用地取得、工事契約など今後の手続きによって変更される可能性がある。

17号線は長期間にわたる工事中断や契約問題を乗り越え、2026年にようやく営業段階へ到達したモノレールでもある。

現在の区間が開業したことで計画が一区切りを迎えた一方、サンパウロでは早くも次の延伸に向けた具体的な手続きが始まった。

9月17日の入札手続き、そして10月にも見込まれる設計事業者の決定は、17号線が「Congonhas空港アクセスのモノレール」から、サンパウロ南部を東西に結ぶ路線へ成長していくうえで重要な動きとなりそうだ。

校閲 田村拓丸(モノレール・ジャパン編集室)